東京ディズニーランドや東京ディズニーシーのチケット価格は現在に至るまで値上げされ続けています。時期に応じて価格を変動する仕組みを導入しているものの、基本料金それ自体が上がっているのは事実です。けれども、どうしてここまで値上げして高くなっているのでしょうか?
この記事では、ディズニーチケットが値上げしすぎで高い理由をまとめています。また、チケット代金が高すぎて行けない人たちの声も紹介しているので、ディズニーについて興味のある人たちは参考にしてみてください。
ディズニーチケットが値上げしすぎで高い理由
ご承知のとおり、東京ディズニーランドと東京ディズニーシーのチケットは年々、値上げされています。ダイアモンド・オンラインの『ディズニーチケット1万円超え「高すぎる!」と憤る人が見落としている“3つの視点”』で紹介されているチケット単価の推移を見ても、明らかな事実です。
ダイヤモンド・オンライン『ディズニーチケット1万円超え「高すぎる!」と憤る人が見落としている“3つの視点”』より引用(最終確認日:2024年4月15日)
たしかに、上記の表を見ると、10年前と比べて価格が約2倍になっています。昔を知る人からすれば、「高すぎる」と感じるのも無理はないでしょう。けれども、改めて、どうしてディズニーチケットは値上げされたのでしょうか?
ここでは、その理由を大きく3つの視点から考察していきます。
理由1 入場者数をコントロールする
第1に、チケットを値上げすることで入場者数をコントロールするという狙いがあります。
チケットの値段が高騰すれば、当然「高い」と感じる人たちは購入を控えますよね。その結果、入場者数を平準化させることができるわけです。
ただでさえ、国内外からファンたちが集まるディズニーランドやディズニーシーですから、来場数が増えすぎると待ち時間が増えるなど顧客満足度にネガティブな影響を与えるのは仕方がありません。
「ダイミナミック・プライジング」という変動価格制をうまく活用して、チケット代金を値上げすることでうまく人数をコントロールしようとしているわけです。
理由2 設備投資を価格に反映されている
第2に、新しいアトラクションの開設など設備投資がチケット価格に反映されていると考えられます。
当然ながら、ディズニーランドやディズニーシーでは毎年のように新しいことを企画しています。リピーターをはじめ顧客の満足度を高め続けるためには、何度もブラッシュアップしていかなければなりません。そのため、新しい投資が必要になるわけです。
しかしながら、その分だけサービスを維持するのに費用が発生します。それがチケット代金に上乗せされていくことで値上げされ続ける構造になっていくと推察されます。
理由3 値上げしても人がくる
第3に、値上げしても人がくるなら価格を上げたほうがよいという商業的理由もあるでしょう。
経済学の基本原理として、事業者は価格を需要と供給で決定できます。すなわち、サービスを求める人たちが多ければ多いほど、価格を吊り上げることができるわけです。
ディズニーランドやディズニーシーは国内外で圧倒的な人気を誇るレジャースポットですから、需要が尽きる心配はありません。当然、オリエンタルランドは企業ですから利潤を追求するのは当たり前です。
海外からの旅行者にとっても人気スポットですから、儲ける意味でもチケット代金を上げるのは企業経営の道理であると言えるでしょう。
高すぎて行けない人たちもいる
とはいえ、チケット代金が値上げされることで行けない人たちもいます。特に、学生をはじめ所得が少ない人たちからすれば、ディズニーランドやディズニーシーは贅沢なものになりつつあるわけです。Xでディズニーのチケット代金に関する投稿を調べてみると、切ない声も多数存在することがわかります。
実際、家族連れで行くことを考えると、1枚当たりのチケット代金に関する値上げに伴う負担は倍加していきます。その結果、稼ぎが良くないとディズニーランドやディズニーシーには行けないという現実が、日本人の平均的な所得者層にも立ちはだかっているわけです。
とはいえ、海外からの来場者数が増えていくことを考慮すると、国内にいるファンたちのためにチケット代金を下げる理由もビジネス的にはありません。
その意味では、今後も値上げが続く可能性は十分にあると考えられるでしょう。まさに、経済的な条件が整っていないと行けない夢の国になってしまうかもしれないわけです。
金持ちしか行けない時代になる
ディズニーランドやディズニーシーでは、変動価格制をうまく活用していることから、必ずしも経済的に余裕のある人たちだけが遊べるレジャースポットとは言えません。ただ、土日などの繁忙期に売られているチケットが高いのは事実です。
チケット代金以外にもホテルや交通費、お土産の費用など関連の出費があることを踏まえると、「お金持ちしか行けない時代になる」と残念な気持ちになる人たちがいるのも理解できます。
このまま日本経済が一人当たりの可処分所得を引き上げられなければ、ディズニーに一生のうち一度行ったことのない人たちも増えるかもしれません。とはいえ、それでも事業が回ってしまうならば、運営企業からすれば問題はないのです。
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