宮崎駿監督が手掛けた『ハウルの動く城』に登場するモップのような毛並みの犬ヒンについて知りたい人たちもいるはずです。ヒンのアンニュイな雰囲気でソフィーたちと一緒にいる様子が何だか癒し系でかわいいですよね。実際、ぬいぐるみも多数、売られているくらい一部のファンたちには人気のようです。
この記事では、『ハウルの動く城』に出てくる犬ヒンの正体について考察しています。また、声優や鳴き声、モデルとなった犬種も紹介しているので、気になっている人は参考にしてみてください。
【ハウルの動く城】犬ヒンの正体は?
さて、『ハウルの動く城』に登場する犬ヒンは一体、何者なのでしょうか?
結論から言えば、犬ヒンの正体はサリマンがソフィーたちを監視するために送り出したスパイです。ソフィーはハウルが変装した姿であると勘違いしていましたが、サリマンの使い魔だったわけです。
けれども、ヒンはサリマンの手先としてソフィーたちを貶めるような行動は取りません。おそらく、サリマンの場所よりも居心地が良かったのでしょう。
映画の最後では、サリマンから連絡がなかったことを責められ、「この浮気者」と言われているくらいですから、使い魔の役割よりもソフィーたちを見守ることを選択したと考えられます。
スタジオジブリ公式サイト『スタジオジブリの作品』より引用(最終確認日:2023年9月14日)
ヒンの声優は?
ヒンの声優は俳優の原田大二郎さんです。
原田さんは1970年に映画「裸の十九才」でデビューし、エランドール新人賞を受賞するなど、舞台、映画、テレビを中心に、大らかな人柄と演技が魅力的な実力派の俳優です。若い世代には馴染みのない俳優さんかもしれませんが、タレントとしても活動しています。
原田大二郎さんの詳細について知りたい方は、こちらのサイトにプロフィールが掲載されているのでチェックしてみてください。
ヒンの鳴き声は?
スタジオジブリ公式サイト『スタジオジブリの作品』より引用(最終確認日:2023年9月14日)
面白いのがヒンは通常の犬とは異なり、「ワンワン」ではなく「ヒン」とかすれた声で鳴くのが特徴的です。名前の由来も「ヒン」という鳴き声からきていると言えるでしょう。見た目的にも老犬ですから、人間の年齢に置き換えるとサリマンと同じくらいだと考えられます。
ヒンのモデルは?
なお、ヒンはどの犬種をモデルにして制作されているのでしょうか?
公式の発表があるわけではありませんが、ヒンの見た目からして「プチ・バセット・グリフォン・バンデーン」と言われています。たしかに、毛の長い感じや顔の形も含めてヒンに似ていますよね。
また、裏話としてヒンの顔は映画監督の押井守さんをモデルにしていると言われています。押井監督は犬好きで宮崎駿監督とも旧知の仲です。このエピソードに関しては、押井監督の『誰も語らなかったジブリを語ろう』という書籍の中でも言及されています。宮崎監督の遊び心が感じられる面白い話ですよね。
ぬいぐるみも出るほど人気!
映画の中では、ヒンはこれといって活躍するわけではありませんが、マスコットキャラクターとして一部のファンから人気を集めています。実際、ヒンのぬいぐるみも作られているくらいです。
ジブリ映画では、主人公以外にも魅力的なキャラクターが多数、存在します。宮崎駿監督をはじめ製作者たちが命を吹き込んでいる証拠です。魔女サリマンの手下にしてはあまりにも自由気ままに振る舞っていたヒンに好感度を持った視聴者は多いはずです。
もし、ヒンがサリマンの手下として事細かにソフィーたちの動向を報告していたら、ハッピーエンドにはならなかったかもしれません。その意味では、ヒンの果たした役割はとても大きいと言えます。みなさんも改めて、ヒンの魅力に気づいたのではないでしょうか。
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