みなさんのなかには、オタクの友達が「私信」という言葉を使っているのを耳にしたことのある人たちもいるはずです。けれども、明らかに本来の意味とは異なる使い方をしており、訳がわからないと混乱している方もいるかもしれません。実際、オタクが使う「私信」とは、どういう意味なのでしょうか?
この記事では、「私信はオタク用語なのか?」という疑問について言及しています。また、気になる意味や例文も紹介しているので、オタク文化に興味のある人たちは参考にしてみてください。
私信とは?
本来、私信とは個人的な用件が記載された手紙を意味しています。「私」という言葉は個人のプライベートに関わるものです。すなわち、その人のために宛てた手紙が「私信」なわけです。英語で翻訳すると「プライベート・メッセージ(a private message)」となります。
私信の対義語は、だれでも閲覧可能な「公的文書」或いは不特定多数の人たちに知ってもらうために情報を発信する「広報」が該当すると考えられます。
私信はオタク用語なのか?
それでは、私信はオタク用語なのでしょうか?
結論から言うと、私信はオタク用語として使われています。実際に、Xで「私信」という言葉を検索すると、推し活の文脈で使われていることがわかります。推し活はある種のオタク文化ですから、私信がオタク用語として用いられるようになったのは事実であると言ってよいでしょう。
ここでは、いくつか参考例となる投稿を紹介しておきます。
オタク用語として使われる私信の意味
さて、肝心のオタク用語として使われている私信の意味とは、何なのでしょうか?
オタク用語の私信とはアイドルが特定のファンに対して反応することを意味しています。
私信は「数多く存在するファンの中で自分を特別扱いしてくれた」というオタクからすると極めて価値の高い行動であると言えます。なかには、私信をきっかけにアイドルを強く推し始める人たちもいるくらいです。実際、自分だけ特別に扱ってもらえるのは嬉しいですよね。
例えば、ファンが推しているアイドルへの手紙に「〇〇君、金髪よりも銀髪が似合うと思うからイメチェンしてほしい」と書いたとしましょう。後日、本人が銀髪にしてSNSに写真や動画をアップした場合、ファンからすると「私信だ!」とテンションが上がるわけです。
私信を使った例文4選
なお、オタク用語として使われている「私信」の例文をいくつか紹介します。
昨日のライブ配信で、アイドルが「昨日はありがとう」と言ったのは、絶対に彼女の私信だよね。きっとあのイベントに行ったファンのことを言っているんだ。
漫画家が新刊の感謝の言葉で「いつも応援してくれてありがとう」と書いていたけど、あれは彼の友人に対する私信だと思う。
アイドルがコンサートで「今日は特別な日だよ」とウインクしたのは、前列にいたあの長年のファンへの私信に違いない。
〇〇君が髪型を変えてくれた!ファンレターに書いた通りだったから、私信と考えてよいよね!?
私信に関するリアルな文章を読みたいならば、Xの検索エンジンで「私信 推し」などのキーワードを入力して、投稿を確認してみましょう。「私信」だけだと中国語として認識されて、全く関係のないツイートが出てくるので注意してください。
私信を使いこなすアイドルは強い
いうまでもなく、ファンにとって推しからの「私信」は貴重なことに違いありません。だれだって応援しているアイドルから特別扱いされると、一気に距離が縮まったような気分になって気分がよいですよね。実際、私信を使いこなすアイドルはファンを沼らせる力があります。
推し活を一生懸命なファンからすれば、私信はやりがいにも繋がります。一方で、私信が他のファンにバレると、不公平感を生み出す危険性もあるので注意しなければいけません。
近年では、ソーシャルメディアであっという間に情報が拡散されるので、「どうしてあの人だけ特別扱いされるの」という批判の投稿に共感するファンたちが集まって収集がつかなくなるというトラブルも起きかねないのです。
そのため、上手に使いこなす技術がないと、火傷にするおそれがあるので、くれぐれも気をつけてください。ファンとして活動されている方たちもまた無闇に私信の存在をほのめかすのはやめましょう。それが推しを守ることになるのです。
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