ASMRは多くの人々にリラックスや安心感を提供する現象として知られていますが、一方で一部の人々には不快感や違和感を引き起こすこともあります。特に咀嚼音や特定の視覚的刺激が、心地よさではなく不快感を引き起こす原因となることがあります。
では、ASMRが一部の人々に不快感を引き起こす理由は何なのでしょうか？そして、そのような不快感を感じるときにどのように対処すればよいのでしょうか？
この記事では、ASMRがもたらす不快感の原因を探求し、それに対処する方法を提案します。咀嚼音や視覚的刺激が不快なときに試すことができるいくつかの対処法を紹介しますので、ASMRを快適に楽しむための第一歩としてご参考ください。
ASMRが気持ち悪いのはなぜ？
さて、ASMRが気持ち悪いと感じるのは、どうしてなのでしょうか？
その理由は大きく３つあると考えられます。
理由１ 咀嚼音を不快に感じる
第１に、配信者の咀嚼音が不快であることから気持ち悪いと感じている可能性があります。
咀嚼音が不快に感じられる背後には、個人の感受性や神経系の特性が影響していると推察されます。一部の人々は、他人が食事をする音や口を動かす音を聞くことで、強い不快感やイライラを感じることがあります。この現象は「ミソフォニア」として知られ、特定の音に対する過敏な反応を示します。
実際、「クチャクチャ」と音を立てて食事をしている人は「クチャラー」と揶揄されて、周囲の人たちに嫌悪される傾向があるので注意が必要です。
もちろん、このような不快感は個人差が大きく、ある人が不快に感じる音が他の人には気にならない、または快感を感じることさえあるのも事実です。
理由２ 虫や爬虫類が出てくる
第２に、ASMRの中には虫や爬虫類が登場するものがあるため、視聴者から気持ち悪いと言われることがあります。
虫や爬虫類は、その外観や動き、そして生産する音によって、恐怖や嫌悪感を引き起こす可能性があります。とりわけ、昆虫が飛ぶ音や爬虫類の動きを捉える映像は、視覚的な不快感や恐怖心を引き起こす強力な要因となり得ます。
このようなコンテンツは、視聴者がトラウマや特定の恐怖症を持っている場合、さらに強い不快感を引き起こすおそれがあるので注意が必要です。
ASMRコンテンツ制作者は視聴者の感受性を尊重し、こうした要素を含める際には注意深く行動することが求められます。
理由３ 配信者に嫌悪感を持っている
第３に、ASMRのコンテンツを提供している配信者自身が視聴者に不快感を与えているため、気持ち悪いというネガティブな評価を受けることもあるでしょう。
具体的には、見た目、声のトーン、振る舞い方など、一部の視聴者は特定の配信者を生理的に受け付けられないと感じることがあります。こればかりは個人差があるので、一概に配信者の気持ち悪さを定義することは不可能ですが、個人を感覚的にネガティブに思うのは、だれしもに共通する生理現象と言えます。
しかしながら、だからと言って、配信者を誹謗中傷するのはいけません。近年では、不特定多数の個人から人格を傷つけるような悪口を投稿されたことをきっかけに精神的な傷を負って、自死に追い込まれるといったトラブルも起きています。
匿名性に隠れたつもりでも、開示請求などの手続きを通じて個人を特定することは可能です。したがって、軽はずみに誹謗中傷を投稿したことで、お互いに人生を台無しにするおそれがあるのを忘れないでください。
咀嚼音やサムネが不快なときの対処
それでは、ASMRの咀嚼音やサムネが不快なときは、どのように対応すればよいのでしょうか？
結論から言えば、あなたが気持ち悪いと感じたASMRを配信するアカウントをブロックしましょう。
YouTubeや各種SNSには、特定のアカウントをブロックする機能が実装されています。相手をブロックすれば、コンテンツは表示されなくなるため、閲覧しなくても済むわけです。
もちろん、似たようなアカウントの投稿が「おすすめ機能」でサジェストされるおそれはありますが、その都度、ブロックしてできる限り目に触れないようにしておきましょう。
ASMRが好きな人もいる
ASMRが一部の人々に不快感を引き起こす一方で、ASMRを非常に心地よく感じる人たちもいます。実際、ASMRコミュニティは世界中で急速に拡大しており、多くの人々がリラクゼーションや安心感を得るためにASMRコンテンツを楽しんでいます。
ASMRが好きな人々は、咀嚼音やささやき声、指の音など、特定の音や視覚的な刺激に対して「ASMR反応」と呼ばれる特定の快感を感じると言われています。この反応は、リラクゼーションや安心感を引き起こすとともに、心地よい「くすぐったさ」や「頭皮がゾワゾワする」感覚を生じさせるのです。
また、ASMRコンテンツは睡眠の質を向上させる助けとなることが報告されており、不眠症の緩和やストレスの軽減に効果的であるとされています。こればかりは、個人差があるので「気持ち悪い」と感じるからといって、ASMRを楽しんでいる人を否定するのは軽率です。
苦手なものとの距離感は自分で決めて、他人の趣味嗜好を無闇に否定せずにバランスを取るように心がけましょう。ちょっとしたことがきっかけで人間関係は壊れてしまうので注意してくださいね。
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