みなさんのなかには、人生に一度でよいから東京ディズニーランドやディズニーシーを貸し切ってみたいという人たちもいるはずです。普段は人で溢れかえっている夢の国を思い通りにできるなんて、贅沢の極みですよね。とりわけ、ファンからすれば天国のような体験と言っても過言ではありません。
とはいえ、そのようなサービスは実際に提供されているのでしょうか?
この記事では、「ディズニーランドやディズニーシーを貸し切ることはできるのか?」という疑問について考察しています。また、貸し切りできる場合の値段や一般客が追い出される可能性もまとめているので、興味のある人たちは参考にしてみてください。
ディズニーは貸し切りできるのか?
そもそもディズニーランドやディズニーシーを貸し切ることは可能なのでしょうか?
結論から言えば、ディズニーランドやディズニーシーには貸し切りサービスが存在します。ただし、個人や団体が金銭を支払ってパークをまる1日独占できるわけではありません。あくまでも、運営企業のオリエンタルランドと関係が深い団体が特定の時間帯と施設のみを貸し切れるだけです。
具体的には、東京ディズニーランドが提供している「企業・団体プログラム」の「パークファンパーティ」というサービスがあります。従業員向けの福利厚生や卒業式や成人式などの記念イベントとして利用されているようです。
2023年12月現在、東京ディズニーリゾートの公式HPには「パークファンパーティー」に関する記載はありません。おそらく、株主やスポンサーなど一部の企業や団体に限定して公開されているサービスであると考えられます。そのため、実質的には、ディズニーを貸し切るのは難しいと言えるでしょう。
ネット記事のなかには、「プライベート・イブニング・パーティー」や「マジカルミュージックワールド」などのチケットを買い占めれば、貸し切りにできるという情報がありますが、嘘です。これらのイベントは定員が決まっている招待型チケットです。当然ながら、転売は禁止されているので、貸し切ることは到底無理と言わざるを得ないでしょう。
ディズニーの貸切値段はいくら?
それでは、実際に、ディズニーランドやディズニーシーを貸し切る場合、どれくらいの費用が発生するのでしょうか?
Precious.jp編集部が実施したオリエンタルランドの取材によれば、貸し切りサービスの「パークファンパーティー」に要する開催費用はパーク団体チケット料金、式典料金、抽選会賞品料金の合計金額から算出されるとのことです。
「開催費用は人数分の団体パークチケット料金、式典料金、抽選会賞品料金の合計額となります。式典の料金は、会場や演出によって異なります。
一例として、300名様でケープコッド・クックオフのグリーティングバージョンをご利用の場合、およそ300万円となります。そのうち式典料金はショーバージョンが864,000円、グリーティングバージョンが669,600円(ともに税込)となります」
Precious.jp『ディズニーランドは「貸し切り」できる?35周年を迎えた東京ディズニーランドの特別プラン』より引用(最終確認日:2023年12月1日)
上記の引用から考えると、1人当たりのパークチケット料金は7,120円として、最低参加人数が120名であることを考慮すると、少なくともディズニーランドやディズニーシーで特定の時間と場所を貸し切るのに必要な金額は200万円前後と言えるでしょう。
もちろん、時期やプランによっても値段は大きく変動するので、あくまでも目安としか言いようがありません。加えて、貸し切りサービスは一般的に公開されていなので、お金があるからといって利用できるものではないことに留意してください。
ディズニーを貸し切った人はいるのか?
なお、東京ディズニーランドやディズニーシーを過去に貸し切ったことのある人はいるのでしょうか?
実のところ、1987年にマイケル・ジャクソンが来日したときにディズニーランドを貸し切ったという伝説が残っています。どうやら、自身の出演映像作品『キャプテンEO』の公開に伴って来日したときに、パークの混雑を避けるために運営側が貸し切る判断をしたとのことです。
また、慶應義塾大学の創立記念でディズニーシーが貸し切られたこともあります。慶應の卒業生で構成される「三田会」が企画したようです。数多くのエリートを輩出しているからこそ、オリエンタルランドとのパイプを持っている人たちもいるのでしょう。
そのほかにも、ディズニーランドやディズニーシーのスポンサー企業を対象に貸切イベントが実施されることがあります。オリエンタルランドからすれば、継続的に支援を受けるための営業施策として当然のサービスと言えるでしょう。
貸切時に一般客は追い出されるのか?
また、ディズニーランドやディズニーシーで貸し切りのイベントが開催される場合、一般客は追い出されてしまうのでしょうか?
これに関しては、貸切の形態に応じてケースバイケースと言わざるを得ません。
例えば、企業を対象にする貸切パーティーが実施される場合、通常よりも早く閉園することもあります。営業終了時間は事前に公式HPで告知されるため、事前にチェックしておくことをおすすめします。
加えて、開園前の時間を使った貸切イベントが開催されることもあります。すなわち、一般客が来場する前に終わらせてしまうわけです。冷静に考えると、せっかくディズニーランドやディズニーシーを楽しみに来た人たちを追い出すのは運営側としても苦しいですよね。
その意味では、一般客にとってマイナスになる影響が出ないように、貸切時はうまく住み分けているのが実情です。ただ、なかには、企業の貸切で一般客を追い出すのはネガティブな印象を与えるおそれがあることから、貸切でもパーク内への滞在を許可するケースもあるようです。
貸切イベントの応募方法
なお、各企業が消費者を対象に実施しているディズニーランドやディズニーシーの貸切イベントが開催される場合があります。その通知の仕方はそれぞれ異なります。例えば、ソーシャルメディアで公募されたり、招待状が届いたりするなど、貸切イベントの応募方法もいくつかあるわけです。
JCBカードでは、一定の条件を満たした顧客に対してキャンペーンという方法で貸切イベントの招待を告知しています。大抵の場合、公式HPのお知らせページで情報が発信されますから、そこに記載されている応募方法を頼りに貸切ナイト的なイベントの抽選に参加することになるでしょう。
個人での貸切はできない
マイケルジャクソンなどの著名人が利用するといったよっぽどの理由がない限り、個人でディズニーランドやディズニーシーを貸し切ることは不可能です。テーマパークの性質上、少しでも多くの人に楽しんでもらう環境を作ったほうがイメージ的にもよいですよね。
しかし、一部のスポンサー企業を対象に貸切イベントが開催されることはあります。それでも、従業員や顧客向けの「プライベート・イブニング・パーティー」や「マジカルミュージックワールド」など、複数人で参加することが前提です。
人生のうちで一回は貸切を体験したいと思う人もいるかもしれませんが、基本的には難しいと思っておきましょう。ただし、企業が貸切ナイト的なイベント参加者を公募することもあるので、ソーシャルメディアで情報をチェックしてみることをおすすめします。
コメント