近年、一人焼肉やソロキャンプなど、「おひとりさま」向けのコンテンツが増えています。カラオケも同様に、「一人でカラオケすること」を「ヒトカラ」と呼ぶようになり、大型チェーン店の利用はもちろん、「ワンカラ」という専門店まで誕生しています。
とはいえ、カラオケは複数人で遊ぶことが当たり前という固定概念を持っている人たちからすると、ヒトカラに対するネガティブな印象が未だに強いようです。実際のところ、どうしてヒトカラに対して違和感を持つ人たちがいるのでしょうか?
この記事では、ヒトカラが気持ち悪いと言われる理由と人気の秘密を解説しています。一人でカラオケすることのイメージについて考える人たちのお役に立てば幸いです。
ヒトカラが気持ち悪いと言われる理由
さて、ヒトカラが気持ち悪いとネガティブに評価されるのは、どうしてなのでしょうか?
個人の価値観によって一人カラオケに対する考え方は異なりますが、大きく3つの理由があると考えられます。
理由1 友達がいないと誤解される
第1に、「一人でカラオケに行く人は友達がいない」という偏見から「気持ち悪い」という誤解が生まれていると考えられます。
ヒトカラは普及しているものの、未だにカラオケは複数人で遊ぶためのコンテンツというイメージが強いのも事実です。したがって、なかには、一人でカラオケに行く人たちに「友達がいない人=問題のある人」という誤解を抱く人たちもいる可能性があるわけです。
単なる偏見に過ぎないのですが、ヒトカラに対して穿った見方を持っている人の認識をひっくり返すのは至難の技ですから、下手に対立するよりも無視するのがよいでしょう。
理由2 一人で盛り上がっているのが怖い
第2に、一人で盛り上がっているのが怖いという理由が挙げられます。
みなさんのなかには、一人でいるときでも歌ったり、踊ったりする人たちもいるはずです。けれども、その姿は決して赤の他人には見られたくないですよね。すなわち、あくまでも、プライベートな空間でだれにも見られないという前提があるからこその振る舞いなわけです。
それと同様に、カラオケボックスという閉ざされた空間だからこそ、一人でも思いっきり盛り上がっている人もいます。入り口のドアからチラッと感情が爆発してテンションが高まっている個人を見たときに驚きにも似た「気持ち悪さ」を感じるのは理解できなくはありません。
とはいえ、料金を支払ってカラオケを利用している以上、ヒトカラで遊んでいる人の自由なので、他人がどうこう言うのもお門違いです。ただ、一人で叫んだり、笑ったりしている様子を見るのは奇妙であると言わざるを得ないでしょう。
理由3 襲われるリスクがある
第3に、ヒトカラを狙った変質者に襲われるリスクがあることから「気持ち悪い」とマイナスな評価を下している人たちもいるはずです。
もしかしたら、みなさんのなかにも、ヒトカラの最中に知らない人が入室してきて絡まれたという経験のある人たちはいるかもしれません。
実際、カラオケボックスは防音対策が施されていることに加えて、密室なので怖いですよね。女性の場合は、性犯罪の被害を受ける危険性もあるので、想像しただけでも気分が悪くなるという人もいるでしょう。
ヒトカラが人気の秘密
しかしながら、「気持ち悪い」とネガティブな印象とは相反して、ヒトカラの人気は非常に高まっています。
ここでは、一人でカラオケする醍醐味について3つの視点から説明していきます。
その1 他人に気を使わなくてよい
はじめに、ヒトカラは他人に気を使わずに自分の好きなように時間を過ごせるという利点があります。
友達や同僚とカラオケに行くと、周りの空気を読んで思ったとおりに楽しめない人たちもいるはずです。特に、他人には言えないマニアックな趣味を持っていたり、推しのアイドルがいたりするなどで歌いたい楽曲があっても、我慢しなくていけない場面がほとんどですよね。
けれども、一人でカラオケにきている以上、だれにも文句を言われることはありません。他人の目を気にすることなく思いっきり楽しめばよいのです。
その2 短時間でも満足度が高い
続いて、ヒトカラには短時間でも満足度が高いという魅力があります。
例えば、友達と4人でカラオケに来た場合、1曲歌うまでに1人4分歌うとすれば、12分以上はかかってしまいます。歌うのが好きな人からすれば、1時間で5曲程度では満足できませんよね。
しかし、一人でカラオケに行けば、いくらでも連続で歌い放題です。他人の下手な歌声を聞く必要もなければ、無理やり盛り上げる必要はありません。だからこそ、2時間などの短時間だったとしても満足度の高い時間を過ごせるわけです。
その3 歌以外にも楽しめる
最後に、カラオケボックスは歌以外にも活用する方法があるので、一人でも十分に楽しめます。
例えば、カラオケ店まねきねこでは、「ミラPON」というサービスを展開しており、持ち込んだスマホやパソコンをミラーリングして映画を閲覧できます。加えて、防音対策が整っているので、リモートワークのWEB会議を行う場所としても適しています。気になる人は以下の記事をご覧ください。
遊びだけではなく、勉強や仕事と併用できるのもヒトカラという自分を中心に目的を設定できる利用方法の特権なのです。
ヒトカラで遊ぶときの注意点
なお、ヒトカラで遊ぶときには注意すべき点があります。
ここでは、一人でカラオケする人たちに気をつけてほしい3つのポイントを紹介していきます。
注意1 友達に会わない店を選ぶ
一つ目が友達と合わない店を選ぶことを推奨します。
一人カラオケが流行っているとはいえ、クラスメートに現場でばったり会うのは気まずいですよね。実際、「一人で来ているの?」と質問されたときには、答えにつまってしまう人もいるはずです。
とりわけ、他人を馬鹿にするのが好きな悪い人ならば、学校でヒトカラしていたことを言いふらされるおそれもあるので注意しなければいけません。
だからこそ、知り合いが利用していないと考えられるカラオケ店を選択しておいたほうがヒトカラを安心して楽しめると言えるでしょう。
注意2 防犯ブザーを持っていく
二つ目が防犯ブザーを持っていくことを忘れないようにしてください。
具体的には、カラオケ以外で使うときも選ぶなら140dBの防犯ブザーを購入しましょう。
これは落雷が至近距離で発生したときの音量と同じレベルの値なので、部屋の外にいる人たちに気付いてもらえる確率が高くなると言えます。無差別テロ的な犯罪が増えている世の中ですから、最低1個は持って歩いておいたほうがよいでしょう。
注意3 利用時間に気を付ける
三つ目が混雑時や治安を考慮して利用時間に気を付けましょう。
具体的に言えば、カラオケが混むのは金曜日の夜、土曜日と日曜日の昼間以降です。ヒトカラに行ったはいいけれども、混んでいて待たされるのは手持ち無沙汰になってしまいますよね。加えて、深夜帯は酔っ払いもいるので、絡まれるおそれがあるので気をつけてください。
最もおすすめの時間帯は利用料金も安い午前中の一人カラオケが穴場です。
一人カラオケの専門店もある!
なお、近年では、だれもが一人で安心してカラオケを楽しめるようにヒトカラ専門店「ワンカラ」も誕生しています。すなわち、みんなが一人でカラオケするために来店しているので、余計な気を使う必要もないので安心なのです。さらに、部屋には鍵が付けられているので入り込まれる心配はありません。
一人でも楽しめるコンテンツが整備され、今後も益々、「おひとりさま」向けのサービスは加速度的に生まれていくと考えられます。時代の状況と人々の欲求に合わせて、カラオケ業界も変化し続けているのです。
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