スリラーバーク編で元王下七武海ゲッコー・モリアとの戦いに勝ったモンキー・D・ルフィたちの前に立ちはだかったのは、同じく元王下七武海のバーソロミュー・くまでした。しかしながら、麦わらの一味のだれもがくまを倒せるほどの実力を持っていませんでした。
絶対絶命のピンチに、なんとゾロは仲間を守るために自らの命を差し出すのです。そこで生まれた名セリフが「何もなかった」という決死の言葉です。これまで登場したゾロのセリフのなかでも、最高にかっこいいです。改めて、何話に登場するのでしょうか?
この記事では、『ゾロの名台詞「何もなかった」は何話なのか?』という疑問について考察しています。また、ゾロの仲間を守る覚悟と夢の関係も考察しているので、ワンピース(ONE PIECE)が好きな人たちは参考にしてみてくださいね。
ゾロの「何もなかった」は何話なのか?
さて、ゾロの「何もなかった」というセリフは漫画の何話に出てくるのでしょうか?
結論から言えば、ゾロの名セリフ「何もなかった」はワンピース漫画50巻485話「麦わらの一味・海賊狩りのゾロ」に登場します。なお、アニメ版は第377話「仲間の痛みは我が痛み ゾロ 決死の戦い」に収録されています。
「何もなかった」というセリフの背景
改めて、ゾロの名台詞「何もなかった」が生まれるまでの物語を確認してみましょう。
バーソロミュー・くまは自らの命を差し出したゾロに対して、ルフィの体に蓄積された痛みや疲労を弾き出し、それを引き受けるように言います。ゾロもまた瀕死状態ですから、ルフィが負ったダメージ分のエネルギーを受ければ死に至る危険性がありました。
それにもかかわらず、ゾロは仲間のために自分を犠牲にすることを選びました。あのシーンを見た人たちは、「ゾロは死ぬのかもしれない」と思ったはずです。実際、ブルックという剣士が新たに仲間になりそうだったので、「ゾロの代わりになるのかもしれない」と肝が冷えた人たちもいるでしょう。
そして、ルフィたちが目を覚ましたとき、くまはもういませんでした。みんなが安堵して歓喜に浸っていたときに、サンジはゾロがいないことに気づき、周辺を探しまわります。
すると、仁王立ちしているゾロを発見します。サンジは一瞬、安心を覚えるものの、とんでもない血の量が飛び散っているの目の当たりにして「何があったんだ!」とゾロに問いかけます。
そこでゾロが言い放ったのが「何もなかった」という言葉だったわけです。だれにも弱音ひとつ吐かないゾロの男気を感じる名シーンが誕生しました。嬉しいことに、ゾロは一命を取り留めていました。物語がまだ続くことに多くのファンたちが「よかった」と胸を撫で下ろしたことでしょう。
実際、この言葉に感動してファンになった人たちはたくさんいるはずです。海外の反応もまた凄まじいので、興味のある人はチェックしてみてください。
ゾロの仲間を守る覚悟と夢を考える
ゾロには、世界一の大剣豪になるという夢があります。それにもかかわらず、その夢を叶えることを諦めて、仲間を守るために死ぬ決意をするのです。親友と約束した大事な夢なのに、自己を犠牲にするなんて矛盾がありますよね。そこには一体、どのような気持ちがあるのでしょうか?
おそらく、ゾロは仲間の命を守れずに自分の夢も何もないという考え方を持っています。すなわち、ルフィをはじめとする麦わらの仲間たちとの冒険は、「世界一の大剣豪になる」という夢の果てに続く道なわけです。それを自分で決めた以上、誰が何と言おうが最後まで貫くのがゾロの生き方なのです。
そこには、単純に「仲間が大切である」というだけではなく、自らの生き様として自立した決断があると考えられます。むしろ、それができているからこそ、仲間のためにも命を差し出せるほどの強くなれるのではないでしょうか。すなわち、「仲間のため」と「自分のため」が一致しているわけです。
その意味では、器の大きい夢の叶え方であると言えるでしょう。ゾロは最初の仲間になった存在です。物事の筋道を冷静に見極めて、時には仲間たちを諭す大事な役割を果たしています。まさに、副船長という立場に相応しいキャラクターと言えます。
人間、いざという時に腹の括り方に真価が出ます。メッキなのか、本物の金なのか。ゾロの生き方を見ていると、自分もまた強く生きようと思いますよね。
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