骨伝導イヤホンで難聴になる危険性はあるのか?デメリットも解説!

みなさんのなかには、骨伝導イヤホンの使用を検討している人たちもいるはずです。耳を塞ぐイヤホンと違って、骨伝導イヤホンは衛生的であることに加えて外耳や中耳ではなく、内耳に直接、音声を振動で届けてくれるので、伝音性難聴の人たちでも音楽が聞きやすくなる可能性があります。

けれども、骨を振動させて音を聞くと考えると、「身体への負担があるのではないか?」と心配になるのは至極、当然のことであると言ってよいでしょう。実際のところ、骨伝導イヤホンの使用にリスクはあるのでしょうか?

この記事では、「骨伝導イヤホンで難聴になる危険性はあるのか?」という疑問について考察しています。また、音楽を聞く時の注意点も紹介しているので、骨伝導イヤホンに興味のある人たちは参考にしてみてください。

目次

骨伝導イヤホンで難聴になる危険性はあるのか?

さて、骨伝導イヤホンを利用する場合、難聴になる危険性はあるのでしょうか?

結論から言えば、骨伝導イヤホンでも長時間にわたって大音量の音声を聞いていると騒音性難聴になるリスクがあると考えられます。これに関しては、認定補聴器技能者の資格と、過去に補聴器店を開いた経歴を持つ津田美智代さんが次のように述べています

骨伝導イヤホンは耳に優しいといった科学的な証拠はありません。骨伝導イヤホンも有毛細胞で音を電気信号に変換する必要があるため、通常のワイヤレスイヤホンと同様に有毛細胞を損傷する恐れがあります。そのため、いくら耳を塞がない骨伝導イヤホンといえども大きな音を聞くのは注意が必要です。

きこえのお助け隊『ヘッドホン難聴になりにくい音量を知っていますか?』より引用(最終確認日:2023年6月9日)

以上の引用を踏まえると、イヤホンの性質に限らず、音量や利用時間を考慮しないと難聴になる危険性がると考えておくべきでしょう。

ただし、骨伝導イヤホンが体に悪いわけではありません。そもそも、私たちは自分の声を骨伝導で聴いています。話すときに聞こえる自分の声と録音した声に違いがあるのは、前者が骨伝導で聞こえているからです。その意味では、危険と安全を隔てるのは、あくまでも使い方であることに留意してください。

骨伝導イヤホンのデメリット

骨伝導イヤホンの購入を検討する際に、デメリットを適切に把握しておくことで後悔のない買い物ができるはずです。ここでは、代表的な短所を説明していきます。

デメリット1 音漏れする

第1に、骨伝導イヤホンの製品は音漏れしやすいという難点があります。

耳穴に入れるタイプのイヤホンと違って、骨伝導イヤホンは音が発生する範囲が広いため、音量を大きく設定していると周囲に聞こえてしまう可能性があるわけです。

とはいえ、近年では、音漏れしない優秀な製品も販売されているので、価格が気にならない人は出来るだけ、音漏れしないことに強みを持っている高価な骨伝導イヤホンを購入することを推奨します。

デメリット2 外音が入ってくる

第2に、骨伝導イヤホンでは耳を塞げないことから外音が入ってくるというデメリットがあります。

こればかりは骨伝導イヤホンの構造上、仕方がないと言わざるを得ません。そのため、音楽だけに集中したい場合は耳を塞ぐ通常タイプの製品を購入しましょう。

しかしながら、外音が全くわからない状態は非常に危険であることも忘れないでください。特に、道を歩いているときに耳を塞ぐタイプのイヤホンで大音量の音楽を聴いていると、後ろから近づいてくる車や不審者に気づきづらくなる危険性があります。

デメリット3 低音の品質が悪い

第3に、伝統的なヘッドホンやイヤホンと比べて、骨伝導イヤホンは低音の品質が悪いという短所があると言われています。

通常、低音は骨などの物質を通るのに比較的大きなエネルギーを消費します。そのため、骨を通じて伝わる振動の量に制限がかかってしまうわけです。

耳を塞ぐタイプのイヤホンは空気振動から外耳や中耳、鼓膜を通じて低音を伝えるので、それと比べると、骨伝導イヤホンは低音の再現性が損なわれるため、音質が良くないと感じる人もいるでしょう。

骨伝導イヤホンのメリット

一方で、骨伝導イヤホンには、通常の耳を塞ぐ形態の商品よりも優れた利点があるのも事実です。

ここでは、具体的なメリットを3点紹介していきます。

メリット1 環境音が聞こえる

第1に、骨伝導イヤホンは耳を塞がないため、周囲の環境音を聴きながら、安全な状態で音楽を楽しめるようになります。

具体的に言えば、自転車やランニングなどのアクティビティを楽しみながらも、周囲の交通状況を把握できるわけです。さらに、オフィスでの使用でも、必要な会話やアナウンスを逃さずに済みます。

音楽に集中するという意味では伝統的なイヤホンのほうが優れていますが、外音が聞こえていたほうが安全なケースもあるのです。

近年では、ノイズキャンセル機能が付いているイヤホンも増えているため、外音を不快に感じる人もいるかもしれませんが、身を守るための手段として外部環境から発生する音を聞き取ることも大切なのです。

メリット2 耳が痛くならない

第2に、骨伝導イヤホンは従来のイヤホンとヘッドホンと違って耳への物理的な負担が少なく、痛くならないというメリットがあります。

いうまでもなく、骨伝導イヤホンは耳に直接、触れることがないので、外耳炎をはじめとするトラブルが起きづらいのです。さらに、通常のイヤホンよりも耳を圧迫しないことから長時間にわたって音楽を聴くのにも適していると言えるでしょう。

ただし、骨伝導イヤホンだったとしても、大音量で音楽を聞くと騒音性難聴になるおそれはあるので注意してください。

メリット3 伝音性難聴に効果がある

第3に、骨伝導イヤホンを使うと、伝音性難聴の人でも音が聞き取りやすくなる可能性があります。

繰り返しになりますが、骨伝導イヤホンは骨を振動させることで内耳に音声を届けられるため、外耳や中耳、鼓膜に問題を抱えていても音声情報を脳に伝達できます。もちろん、耳の状態を適切に把握するには、医師の診断が必要不可欠です。

とはいえ、伝音性難聴でも音を聞き取りやすくなるのは嬉しいですよね。なお、骨伝導イヤホンと難聴の関係について、くわしく知りたい人は以下の記事も読んでみてください。

おしゃれな商品を選ぼう!

なお、骨伝導イヤホンは少々見た目がダサいという難点がありましたが、近年では、おしゃれな製品も販売され始めています。例えば、「Shokz」というブランドはカラーバリエーションが豊富であることに加えて、急速充電にも対応している優れものです。

また、耳を塞ぐのが嫌なら、イヤカフ式のイヤホンもおすすめです。見た目もスタイリッシュなので、服装に悩むことなく使えるでしょう。

音楽を聴く環境にこだわることは大切です。将来、難聴になるリスクを考えると、伝統的なイヤホンやヘッドホンの使い方には注意が必要です。せっかく音楽が大好きなのに高齢を迎えてから、聴力が制限されるのは最悪ですよね。賢明な判断で健康な未来を計画しましょう。

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