宮崎駿監督が制作したジブリ映画『ハウルの動く城』に登場する謎のカカシ「カブ」について詳しく知りたいという人たちもいるでしょう。実のところ、カブは物語において重要な役割を果たすキャラクターですが、セリフもほとんどなく謎に包まれています。改めて、カブは何者なのでしょうか？
この記事では、『ハウルの動く城』に出てくるカカシの正体について解説しています。また、呪いが解かれたときに現れる王子の名前や声優を務めた方も紹介しているので、気になる人たちは参考にしてみてください。
【ハウルの動く城】カカシのカブの正体は？
さて、『ハウルの動く城』に登場するカカシの正体は何者なのでしょうか？
結論から言えば、カカシ「カブ」の正体はハウルの師匠サリマンが戦争している隣国の王子です。何者かに呪いをかけられて、しゃべることができないカカシの姿に変えられてしまいました。
物語の終盤に、カルシファーの力が失われて解体したハウルの城から投げ出されたソフィーたちを助けるために、カブは自らの足を犠牲にして事故を防ぎます。そのとき、ソフィーはカブに感謝と愛情を込めてキスをするのです。
すると、カブの呪いが溶けて、美しい青年の姿に戻ります。なんと「愛する者からのキス」が呪いが解ける条件だったのです。カブはソフィーに恋をしていて、ハウルとの恋仲がいつか終わるのを気長に待つと、隣国に戻って戦争を終わらせにいきます。
なぜカカシに変えられたのか？
スタジオジブリ公式サイト『スタジオジブリの作品』より引用（最終確認日：2023年9月14日）
そもそも、どうして隣国の王子はカカシの姿に変えられてしまったのでしょうか？
これに関しては、カブに呪いをかけた人や理由は明らかになっていません。巷では、「サリマンが王子に魔法をかけた」と言われていますが、物語の筋道としては、その可能性が最も高いと考えられます。
おそらく、隣国の王子は平和主義的な思想を持っており、サリマンが思い描くような戦争を起こすのに邪魔な存在だったのかもしれません。実際、カカシの呪いから解放された王子は、くだらない戦争を終わらせるために自国に戻ると言いました。このことからも一定の影響力を有する人物だとわかります。
サリマンがなぜ、隣国に戦争を仕掛けたのかはわかりません。もしかしたら、愛弟子のハウルを後継者として呼び戻すためだったかもしれないし、領土を奪い合うための戦いだったのかもしれません。いずれにしても、カブの呪いが解けたことで戦争の終わりが近づいたことは明らかです。
カブに変えられた王子の名前は？
なお、カブに変えられた王子の名前は何なのでしょうか？
残念ながら、映画の中では、隣国の王子というだけでカブの名前は明らかになっていません。イギリスの作家ダイアナ・ウィン・ジョーンズが制作した『ハウルの動く城』の原作『魔法使いハウルと火の悪魔』でも「カカシ」と称されるだけで王子の名前は謎のままなのです。
カブのファンからすれば、かっこいいイケメン王子の名前を知りたいところですが、そこは想像する以外に答えを出す方法はありません。
カカシのカブの声優はだれ？
また、最後の最後まで一言もしゃべることのなかったカカシのカブが王子に戻ったときに発声られる美声の声優を務めた人はだれなのでしょうか？
なんと、カカシのカブの声優は実力派俳優の大泉洋さんなのです。ちなみに物語の最初でソフィーに声をかける兵士の声も大泉さんが担当しています。
2004年当時は現在のように知名度が全国的に高くありませんでしたが、今となっては映画やドラマに引っ張りだこですよね。声優としても、ジブリ映画だけではなく多数のアニメキャラクターを務めており、その独特なキャラクターは芸能の世界にぴったりハマる代替不可能なポジションを確立しています。
優しい性格だからファンも多い
映画を見ればわかりますが、カカシのカブはソフィーに傘をさしてあげたり、自らを犠牲にソフィーやマルクルを助けたりするなど、非常に優しい心の持ち主です。そのため、物語の中ではメインキャラクターとは言えないませんが、「カブが好き」というファンの人たちもいます。
実際に、Twitterで「カブ ハウル」と検索すると、「カブが好き！」と投稿している人たちがたくさんいます。イケメンで紳士なカブのナイト精神に魅了された女性ファンがいるのは肯けます。冷静に考えると、ハウルよりもカブのほうが結婚すると幸せになれそうな男前ですよね。
みなさんは、ハウルとカブのどちらか好きですか？ この記事でカブの魅力が少しでも伝われば幸いです。
